
1,素材のはなし
- 理想のイメージと結ぶ
- 価値を再認識
- 素材に着目
- 用途による仕分け
- 無垢=【ラフ】の丁度良さ
- 【ラフ】の例
- 環境に配慮

1,見た目と素材を「結ぶ」
今回記事にしたい内容は、【表面的な見た目】だけではわからない【建築の素材】についての価値観を深めていきたいと思います。
2,価値
建築業界に携わるようになってから、仕上がった素材が何で出来ているか?
を注視するようになったと実感致します。 施工者としての「つくる責任」。建物や、命を「まもる責任」。に向き合っているからこその目線です。
3,素材に着目
現代のプリントの技術の発展により、本物に近い質感を表現することが可能となりました。一方で、素材の役割は、あまり変わらずに経過してきました。
今一度、素材について再認識していきましょう。
是非以下のワードから、リフォームの部位別に探求し、求めているものに、近づけていきましょう。
4,用途を優先してみる

【タフに使用】
代表例 / コンクリート、石材、金属、ガラス..等
構造的にも頑丈であり、外的要因によって変化しづらい物として、主に大型の建物や、ビルに採用される。
加工には、必要な工具や、加工場が必要で、柔軟な対応が難しい

【ラフに使用】
代表例 / 木材、漆喰、土壁、綿…等
生活する中で、多少傷がついてしまっても、メンテナンスを行いながら、愛着をもって使用する事ができる素材。ストレスフリーな素材。このような生活により身近な素材を【ラフ】というカテゴリーに分類。
経年美化といった言葉がマッチし、古くなった材でも永く愛される事を表しています。

【デリケートに使用】
代表例 / シート建材、壁紙、ビニル建材…等
より本物に近い質感を表現する事に進化し続けた材料で、加工のし易さから、ライトユーザーの模様替えにおいても、広く普及致しました。
ここで一つ留意しておきたいポイントとして、汚れや、傷が付着してしまった時点から、劣化が進んでくるので、状態を保持する為には、神経を使ってしまう事もあります。
経年劣化してしまう事が、デメリットのひとつにあげられます。

5,【ラフ】に使うという丁度良さ
私たちの自宅で採用する、無垢の家は、単にこだわり設計だけでない、
無垢の魅力に迫りたいとの考えがありました。
自身が住む事で、考えるきっかけをつくり、身近な事としてとらえてきました。
その中で気づいた事が、【ラフ】に扱うという感覚でした。
日々の忙しさや、子育てに追われ、不意に床や、壁を傷つけてしまう事があります。
子ども自身も故意によって、傷つける事もあり、こちらの苦労を全く感じない場面に遭遇する事もあります。
そんな時でも、メンテナンスによって復元したり、コーティングする事ができるという【ラフ】さが今では心地よく、快適に暮らせる実感を生んでくれます。

6,【ラフ】な素材を使った例
店舗の事例 / 内装制限のある場所には、認可品を使用。
手で触れる機会が多く、使用頻度が多い場所には、【ラフ】な素材を使用する方法が良いと思います。
住宅・マンション / 見た目の肌触りのほかに、お子さんや、ペットと暮らす住まいにこそ、ラフな素材を検討材料として、使用して頂くと良いと思います。
7,環境に配慮
今までの産業を支えてきた石油資源は、様々な発展を下支えしてきました。
様々な形に変換しやすい、魅力的な素材ですが、住まいづくりには、他にも魅力的な素材がたくさんあります。
今までの有限の資源を有効に活用しながら、選択肢を積極的に増やしていく事が、これからの資源活用と、地球環境維持という観点において必要なことだと感じます。
建物解体、リフォーム時の廃棄は、他の産業に比べても多くの割合を占めています。
まずは、施工者、提供するメーカーが考えていかなければいけない課題です。